問N :本文の要点を簡潔にまとめた文はどれですか。
1.人間は平等のように見えるが、本当は生まれた時から不平等なのだ。金持ちの家に生ま
れれば、金持ちから、貧乏な家から生まれたら、貧乏から人生を始めなければならない。
2.世の中には金持ちもいるし、貧乏な人もいる。しかし、人間は生まれた時から、金持ち
だったのではないし、貧乏だったのでもない。生まれた時は皆、裸だった。だから、人
は皆平等である。
3.人間は元々平等なのだから、金持ちの人は貧乏な人を学校に行かせたり、欲しいものを
買ってやったりして、いろいろと助けなければいけない。これが人の運命である。
4.貧乏な人は初めからいろいろなハンディキャップがあるから、金持ちの数倍の努力をし
なければならない。そうしないと、いつまでも金持ちにはなれない。
町のゴミ収集場所に行くと、まだ使えそうな電気製品がたくさん捨てられている。テレビはもちろん、カセットテープレコーダー、冷蔵庫、洗濯機、ステレオなど、いわゆる粗大ゴミである。古くなった、飽きた、もっといいものが欲しい、隣の家で新製品を買ったなど、人はさまざまな理由をつけて、古いものを捨て、新しいものを買う。だから、ゴミはどんどん増える。どんな電気製品にも「寿命」があるので、この電気製品は大事だから永久に使いたいと思っても、いつかはゴミとして捨てられる時が来る。もったいないがしかたがないことでもある。ところが、中には修理に修理を重ね、何年も何十年も使う人もいる。こういう人はものを大切に使ったという理由で、ほめられる。長く使うことは、無条件でいいことだという素朴な感情だけでなく、安易にものを捨ててしまう社会風潮に対する批判でもあるのだろう。
翻って、電気製品を売る側から見たらどうだろうか。何年も何十年も使うような人は、あまり歓迎されないに違いない。古いものをいつまでも大事に使われたら、新しいものが売れなくて、商売あがったりだからだ。むしろ、どんどん買い換えてくれる人の方が好ましいのだ。
もし、人間すべてが倹約家で新しいものをなかなか買わない人ばかりだったら、どうなるだろうか。新しい商品は当然売れないだろう。売れなければ、販売業、流通業の人がまず困る。さらに、生産も減少するだろう。そして、経済全体が停滞する。経済が停滞したら、物質的な豊かさは実現しない。つまり、ものを捨てることは経済を支えていることでもあるのだ。
ものを安易に捨てるのは、もちろんいいことではない。できるだけ、長く使ったほうがいい。しかし、古いものを捨てるから、新しいものが生まれるとも言える。あまりに粗末にものを扱うのは論外であるが、ものを捨てることを一方的に非難するのも見当違いではないか。ものを捨てることは、経済を動かす原動力でもあるのだ。
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